CHATBAN TALE story8 〜謎の声〜

ライムが振り返った先には女騎士がいた。

???「その顔は!手配書に載っているやつとそっくりじゃないか!貴様、荒らしだな?」

ライム「いきなり何を言ってるんだ!?」

???「何を言ってるんだじゃない!これを見ろ!」

女騎士は手配書をライムに見せた。

ライム「え?これって俺の顔…」

???「そうだ!では王国騎士団の名にかけて逮捕させてもらうぞ!」

ネクロ「私の名はネクロ!王国騎士団”ロイヤル・ガード”の団長である!いざ、尋常に!」

1ターン目 *ネクロが襲ってきた。

ネクロ「相手が荒らしだとしても私は騎士の端くれ。正々堂々と勝負させてもらうぞ!」

ライムの手には大きな盾が現れた。

ネクロ「貴様には盾を持たせてやった。さあ、私の攻撃を受けてみろ!」

すると、ライムの周囲に水色に光る槍が現れ、ライムに向かってきた。

ライム「盾で受けろって、無理に決まってるだろ!」

???「安心しろ。私の指示に従え。」

ライムの脳内に直接声が聞こえてきた。

ライム「な、なんだ?」

???「いいから聞け。左、左、前、右、後ろの順に盾を動かせ。」

ライム「もうどうにでもなれ!」

すると、不思議なことにライムが盾を向けたところに槍が飛んできた。

ネクロ「まさか私の攻撃を全て受け切るとはやるじゃないか。さあ、次は貴様の番だ。かかってこい!」

ライム(今どうするかなんて一つだけだ。)

ライム「にーげるんだよー!」

ライムは逃げ出した。

ネクロ「ああっ!き、貴様ァァァァッ!」

ネクロも追いかけた。

ライムは洞窟の出口まで必死に走った。

そして、洞窟を出るとそこは一面の砂漠だった。

ライム「くそ!砂に足が取られて…追いつかれる!」

しかし、追いつかれなかった。

ライムが後ろを見ると、ネクロは今にも倒れそうな感じで歩いていた。

ネクロ「ヨロイが…アツい…」

ネクロ「だが…諦める...わけ…に…は…」

ネクロは倒れてしまった。

ライム「うーむ。俺を捕まえようとしてくるやつだが、目の前で死なれても気分が悪くなるし、なにより良心が痛む…」

ライム「なにかあったっけなあ?」

そのとき、ライムは思い出した。

ライム「あっ、そうだ(唐突)これがあったじゃないか!」

ライムはアイスティーを取り出し、ネクロの口を開けてそこに流し込んだ。

するとすぐさまネクロは意識を取り戻し、カッと目を見開いた。

そして起き上がり、ライムの方をじっと見ると、すぐに向こうを向いて歩き出した。

そして、こう言い放った。

ネクロ「べっ、別にお前に感謝なんかしてないからな!助けてもらった詫びに見逃してやっただけだからな!」

そして、洞窟へ歩いて行った。

ライム「おっと、ツンデレいただきました。」

ライムが辺りを見回してみると街が見えたので、向かってみた。

ライム「にしても、さっきの声は何だったんだろう?」

 

story9へ続く